漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

札幌自由が丘学園の陳情に賛同しました

■札幌自由が丘学園の亀貝理事長が9月初めに札幌市議会、先週は市長宛に「フリースクールに通う児童生徒の家庭を支援するための公的補助に関する陳情」を行っている。漂流教室として、これに賛同するという意見を送った。

https://www.sapporo-jg.com/free-school/information?detail_no=2844

■この陳情は現在あるフリースクールへの補助制度を、利用料の公的補助を家庭へ行う形で拡充するというものだ。実は、これは実現しても漂流教室とその利用者にとってはメリットが無い。何故なら、漂流教室が行っている訪問事業と居場所事業のうち、訪問事業は現在の補助制度においてはフリースクールとして扱われていない。一方で、訪問事業では利用料をいただいているが居場所事業では利用料を無料化しているので、公的補助が実現しても払われる金銭は無いからである。現在の補助制度は利用者数に応じた人数の職員への補助であるので制度利用をしているが、今回の陳情が目指す形では利用することはない。訪問事業もフリースクールとして扱うという、行政の姿勢転換が必要だ。

■ただ、この陳情内容は他のフリースクールとその利用者にとっては助けになる補助制度である。自分の団体のメリットにならずとも、子供の権利擁護の観点からすれば賛成せねばならない。そこで賛同する意見を送った。陳情では漂流教室の意図も話してもらえたとのことであり、今後何かが変わる種は播けたのではなかろうか。(火曜日)