漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

無理はさせない

■9月25日の北海道新聞に、一斉休校明けに学校へ行けない子供が増えているとの記事が載っていた。

www.hokkaido-np.co.jp

■リンク先はそのうち読めなくなってしまうかもしれないので少し内容を書くと、「感染が怖い」と学校を休むようになった中学生を持つ父親の話を紹介。部屋にこもっているうち子供が暴れるようになり、児童相談所に相談した。「どこに相談したら良いか分からず、息子の状態は悪化した。頼れる窓口や支援機関が見つからず、悩みを抱える家庭は多いと思う」とその父親は言う。道教委設置の北海道子ども相談支援センターには6月、不登校などの相談が前月の倍近い316件寄せられた。親の会の例会には毎月新しい参加者が訪れるそうだ。

道教大札幌校の平野直己教授(臨床心理学)は、いま登校できないケースには《1》学校再開後の変化に適応できない《2》元々の学校へのストレスから休校に安心し、登校する気力を失った《3》周囲と同じ速度で物事を進めるのが苦手―の3パターンがあるとする。

平野教授はこうした児童生徒に親や学校側が接する際のポイントとして「無理に登校させず、何が要因か子供の話を聞くなど、心の変化に関心を持つことが大事だ」と指摘。親への支援について「スクールカウンセラーなどの専門家や親の会などの相談先を周知するとともに、相談しやすい環境を整える必要がある」と話す。

■この記事のいいところはフリースクールやオンライン学習が出てこないところだ。「無理に登校させず」と言っているのにフリースクールを紹介するのでは、「無理によそに行かせる」「無理に勉強させる」ことになりかねない。そこはきちんと線を引いた方がいい。そして、親の会が新聞にこんなに紹介されたのも初めてじゃないかな。函館、恵庭、札幌のみっつの親の会の連絡先が載っていた。