漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

いじわるな(その2)

■一昨日の日誌に引いたフリースクール全国ネットワークの声明を受け東京シューレも公式見解を示したのだが、これまた興味深い文になっている。

東京シューレにおける性加害・被害は、当団体が1998~2000年度に主催していた宿泊型フリースクール活動において、関係したスタッフによる性加害があったことが2016年提起の訴訟により明らかになり、2019年7月に和解に至りました

フリースクール全国ネットワークの声明文について – フリースクール東京シューレ

■つーか、これほぼコピペなのよね。今年の2月に出た「東京シューレにおける性被害について、及び、子ども等の人権、安心・安全を守るための取り組み – フリースクール東京シューレ」の流用。それはちょっとどうかと思うけどいったん置いといて、ひっかかったのは上の文。

■一見して細かいでしょう。正確を期してなのかもしれないが、ここまで細かく書いていながら省かれているものもある。被害者について。「東京シューレにおける性加害・被害」と俯瞰した書き方になっているが、被害者が当時10代の利用者だったことは伏せられている。スタッフが成人だったことも記されていない。

■勘違いしないでほしいのだが、細大もらさず書けと言っているわけではない。ある部分では妙に細かくて、一方で書かれていないこともある。そのバランスが妙だよねという話です。なんでそんなことになっちゃうのかを意地悪く見ている。

■これはもう自分がそうだからなんだけど、範囲を細かく指定するときって、どっかで罪を軽くしたい心理が働いているんじゃないかな。「東京シューレの関連施設で成人スタッフによる利用者への性加害がありました。詳細はこちらをご覧ください」でよかったと思うんだけど。でも、リンク先となるべき2月の文章もおなじだからな。いかんともしがたい。報道されているレベルの事実と、それへの対応をまとめておくだけでも違うのに。ただまあ、これもね、信頼回復に努めるって言ってるんだから努めるんでしょう。もうずいぶん待ったが、もう少し見ていよう。