■フリースクールってのはなんですかねー。たまに自問自答する。前にも書いたけど、俺はフリースクールという捉えどころのない業態をわりと気に入っている。あいまいな分、相手にあわせて柔軟に変化する余地がある。とかくこの世は忙しい。世間の枠から外れていることで一息つけることもある。
■2011年、第3回JDECに登壇した、アメリカはクロンララスクール創設者のパット・モンゴメリー氏はフリースクール、またはデモクラティックスクールについてこう述べた。
- 子供は人間である
- 人間が尊重されている
- すべての人が同じく学べるよう保障されている
- 学びとは過程である
- 学ぶ人がその中心にある
- 学ぶ人の能力や関心は第一に尊重される
これらが保障されている場所は名前のいかんによらず「フリースクール」だと。また、self-governmentが重要とも言っていた。
■といっても、並べただけではただのお題目だ。それをどうやって実現するか。仕組みができたとして、それが機能しているか常にチェックしなくてはならない。理念は自らを研ぐ砥石だ。そして、その外側には人権や民主主義といった、もっと大きな理念が控えている。それをどう実現するか。だが、うっかりすると、理念を掲げただけで「なにかした」気になってしまうことがある。自分たちは子供中心の活動をしている。なぜなら子供中心の活動をするのがフリースクールであり、自分たちはフリースクールだから。誤った三段論法。こうなると理念は自らを研がない。批判をかわす盾に堕す。「多様性」という言葉を隠れ蓑に理念ばかり掲げて内実を見せなくなる。
■という投稿を何度繰り返したことか。俺も俺で進歩がないな。ただ、「フリースクール」ではあっても「NPO」ではない(思想的に)ところがあるんだなということはなんとなく見えてきた。そして、教育機会確保法によってフリースクールをフリースクールのま保存しようと画策して失敗したんだということも。