漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

お医者さんよありがたう

■もう終わってしまったけれど、さいたま市がこんな取り組みを行った。
さいたま市/(令和2年6月11日記者発表)さいたま市から医療従事者に対する謝意の表明 Clap for Carers ~10万人の子どもたちから「ありがとう」の拍手を届けます~

■まあ、端的に言って気持ち悪いよ。計画した市教委は「子どもの心を育てる意義深い教育活動」と話していて、「生活を支えてくれている人々への理解を深め尊敬や感謝の念をもつことができるようにする」ためのものと説明、「拍手前後の指導を含め全体で一つの教育活動だ」と答えたそうだけど(朝日新聞より)、「兵隊さんよありがたう」と歌わせた時から教育の観念が変わっていないね。感謝や尊敬は内心の自由であって、持つことを強制されるようなものではないし、それをどう表現するかも人それぞれだ。感謝する生徒にはそれをどう表現するか支援すればいいし、批判する生徒にはそれをどう伝えるか考えさせればいい。これは大人が世の中に見せたい子供のパフォーマンスでしかない。関係者は子どもの権利条約を読むこと。大体、学校は原理的に人権抑圧装置であるということを、教育関係者は忘れがちなのだ。
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■と、さいたま市の子供らが大人の命令で拍手させられている間に、日曜日から餌を食べない猫のもみじさんを動物病院に連れて行った。そして、今度はホルスくんまでもが、餌を食べなくなりだした。これはどうも腰をいわしたらしい。給付金が消えていきます…。