漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

鳥取の例

鳥取県北栄町フリースクールの利用料を全額助成することに決めたとの記事を見た。3月19日の日本海新聞に載ったものだそうだ。

北栄町は2019年度より、町独自の事業として生活困窮世帯の子のフリースクール利用に月額最大1万円までの利用料負担軽減助成金を出していた。鳥取県が次年度より年収590万円以下の家庭にフリースクール利用料への助成を始めるのにあわせ、対象となる家庭の条件を緩和、補助上限を2分の1から3分の2に引き上げた。北栄町にあるフリースクールは「フリースクール・S」という団体だけで、そこの利用料が月額2万円。それを基準に考えると2万円の3分の2で月額13,400円の補助となり、県の助成金月額6,600円と合わせ月最大20,000円の補助(=全額助成)がなされるということのようだ。財源は福祉の予算を使っているもよう。おなじ鳥取県にある琴浦町も同種の制度を始める。

■そもそも鳥取県は2014年度より県のガイドラインに則った4施設にフリースクール補助をおこなっている。補助率は経費の2分の1で上限は300万円。予算の費目は私立学校振興費。サイトを見る限り、県の教育支援センターと補助金の交付を受けたフリースクールはおなじものとして扱われているように見える(マップの扱いはひどいが)。
市町設置の教育支援センター(適応指導教室)及びフリースクール/とりネット/鳥取県公式サイト

■いろいろ見ていておもしろいなと思ったのが、北栄町の補助基準に「普通救命講習IIIを受講した職員」の配置を義務づけていることだ。まあ当たり前と言えば当たり前なんですが、俺が受けたのは普通救命講習IIまでだな。これは次年度の構想に組み込んでいいかもしれない(でもIIIって乳幼児の手当てだよな。いっそ上級救命講習を受けたらいいのか?)。あとは、あくまで家庭への補助なので、利用を終えた場合「退校届」を町に出さないといけないんですな。これはうちみたいに来ても来なくてもいい、利用に終わりはない、みたいな団体には難しい。

■今日は春分の日。荒れる荒れると言われたがいまのところ穏やかだ。祝日で誰も来ないし、眠くなっちゃうな。