漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

篠沢教授に全部

■そのむかし「クイズダービー」という番組がありまして、解答者に篠沢教授という人がおりました。どこかの大学の先生で、フランス文学が専攻だったかな。よく覚えていない。

■クイズ番組に出ているのに当てる気がない。正答しすぎるのは「下品」と切り捨てた。子供のころはなにを言っているかわからなかったけど、最近、ちょっとわかる気がする。

■授業中、騒ぐ子がいる。立ち歩く子がいる。それは大変でしょう。困るでしょう。でも、ちょっとおもしろくないですか。これが人間じゃなく動物で、「ダーウィンが来た」で特集されたら「おー!」と言ってかぶりつきませんか。

■発達とか障害とか将来とか適応とか、そんなことぜんぜん関係なく子供も出会いたい。だって、まるっきり自分と違うんだぜ。思いもしないことをするんだよ。「すげー!」って感動するじゃない。

■発達段階がどうだとかこの能力が足りないとか心の傷がとか障害とか、そんなのつまらない。いや、心配なのはわかる。サポートが必要なケースがあるのも知っている。勝手なことを言っているのは十分承知で、それでも、それでもさ、はじめて会った驚きをそんなカテゴリー分けで済ますだなんてもったいないじゃん。篠沢教授なら「下品ですね」って言ったんじゃないか。

■なんつーか、もっとこう、ただ驚きたい。この世のすべての人は自分とは違うんだぜ。そんなすごいことがあるだろうか。

■まあ、でもこれって他人の様子をおもしろがるってことだからなー。実際は子供に嫌われるかもね。