漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

死ぬまでひきこもっていられるハウス

■7年前にこんなことを書いていましてん。
hyouryu.hatenablog.jp

■で、この頃からもやもや考えているのが「死ぬまでひきこもっていられるハウス」だ。過去の日誌に書いたかなと思ったけれど、無いので書く。もしかして通信に書いたかもだけど。

■「死ぬまでひきこもっていられるハウス」は、一軒家か古い下宿的な建物で行う。入居者は収入が低い・不安定・無い人がメインで、ファシリテーター的な世話人を置く。基本的に転居は考えず、そこに住み続けることを望む人を募集する。家賃は固定では決めない。ハウスを管理運営していくのに必要なお金を計算し、全員でそれをどう捻出するか考える。そのためにファシリテーター的な要素を持った世話人が必要になる。この時、全員一律固定で払う金額を決めることはしない。それぞれが出せる余裕に応じて出す。出す日も一定で無くて良い。電気・ガス・水道・冷暖房・清掃・修繕積立・こまごまとした雑費・固定資産税、建物だけならこんな感じだろうか。これらをどのように払っていくか、全員に公開して決めていく。そのため、月に一回は話し合う日が必要だろう。

■お金の話をみんなで集まってする。そこで自分の出せるものをできるだけ出すわけだが、そのお金を払わない期間枠を何人分か作り、それを必ず誰かに割り振る。払うのが大変だという人が優先されるが、特に大変な人でなくてもその期間が来るようにする。これも誰に割り振るか話し合いで決める。こうすることで、貯めを作る時期も一年の中に出来る。一年中働き続けなくても大丈夫というハウスにするのだ。

■これを考えたのは、一人暮らしのハードルをできるだけ下げるためだ。どんなに低額といっても現状家賃は二万円くらいを毎月払わねばならない。これをクリアするのは、ひきこもりの人には中々難しい。これは毎月の定期収入が一定額以上あることを前提にしている。これでは単発でバイトとかこれまでの貯金で食いつないでいるという人だと、一人暮らしはできない。なのに、世間からの自立プレッシャーは襲ってくる。一人暮らしできそうでできない、微妙なラインの人達が集まってどうにかできないかというのが、発想の始まりだ。ただし、ここに入居するには、以上の様な話し合いは出来るということが前提にはなる。興味ある人、話しませんか。(水曜日)