漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

希死念慮分類

■よろず困りごとの相談を電話でうける、よりそいホットラインの報告会に参加してきた。北海道ブロックの相談を引き受けている、一般社団法人北海道セーフティネット協議会の理事をやっているのだ。一日3万件ほど電話がかかってきている相談なのだから、委託している厚労省も回線を増やすように予算増額したらいいのにと思う。
www.since2011.net

■今年は若者の自殺についてフィーチャーされた報告だった。シンポジウムや講演ではあまり触れられなかったが、新たに始めたSNSを使った相談を分析して希死念慮を四種類に分けるというのが資料の冊子にあって、興味深かった。

  1. 人間関係偏重型…「愛し愛される普通の人間になりたい、けどそうなれない人生なら要らない」
  2. 自己実現偏重型…「自分の力を発揮して夢を叶えたい、けどそれができないなら生きる意味がない」
  3. 刺激回避型…「雑多な社会で生きなければならない、けどそんな社会で生きていくのは耐えられそうにないから消えてしまいたい」
  4. トラウマ型…「〇〇の求める理想の子にならなくては・〇〇しろ、けど解放されるイメージも元気もないから死にたい(殺されたい)」

そして、これら全体を通して、「常識への強迫性」(○○しなければならない、こうあるべき)が高いと、それぞれの苦しさが増すという分析をしていた。それぞれの項目について、どれくらい強さがあるかチェック項目もある。漂流教室利用者もそうだがスタッフも若者なので、こうしたことを意識しておくのは必要だな。

■夕方からは夜回り。ラグビーワールドカップパブリックビューイングで地下歩行空間も大通もにぎわっていた。そんな中にもホームレスの人はいるわけで。(火曜日)