■読んでいない本の紹介をするのもなあと思いつつ、おもしろいに違いないと確信している。
- 作者: 栗田隆子
- 出版社/メーカー: 作品社
- 発売日: 2019/05/30
- メディア: 単行本
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■大阪にあるフリースクール、「フォロ」の山下さんにも勝手におなじようなにおいを感じている。大きな流れからは一歩引いて、ああでもない、こうでもないとぶつぶつブログでつぶやいている。これまた勝手な、そして若干失礼な想像だが、世のため人のためというより山下さんはおそらく自分のためにあれを書いている。俺がもっぱら自分のためにこの日誌を書いているように(なので、自分に傾きすぎないよう告知やイベントの報告を心がけている)。
bokan.blog.shinobi.jp
■もっとも、おっさんの厭世エッセイは吉田兼好センパイはじめ多くの人がしたためている。で、どれもどこかちょっとエラそうなところがある。「イヤだからイヤ」と言いながら、どこか理論武装している気配がある。『ぼそぼそ声のフェミニズム』にはそういう「一段降りたふりの高み」はないんじゃないかな。まったくの勘だけど、そんな気がして、だから読んでみたい。
■ちなみに「イヤだからイヤ」の大家は内田百閒で、日本芸術院会員に推薦されたときにこう手紙を書いて断ったんだそうだ。こういう可愛げが俺もほしいな。
・格別ノ御計ライ誠ニ有難御座イマス
・皆サンノ投票ニ依ル御選定ノ由ニテ特ニ忝ク存ジマス
サレドモ
・御辞退申シタイ
ナゼカ
・芸術院ト云フ会ニ這入ルノガイヤナノデス
ナゼイヤカ
・気ガ進マナイカラ
ナゼ気ガ進マナイカ
・イヤダカラ
右ノ範囲内ノ繰リ返シダケデオスマセ下サイ