漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

微量元素

■ひねった足首もだいぶよくなって、気を抜いていたらまた階段を踏み外した。軽いように見えても完全に治るには一ヶ月ほどかかる。また、ひねった足首は弱くなっている。痛くないからといってゆめゆめ調子に乗ってはならぬと忠告を受ける。

■ところで、前に足をひねったときの日誌に書いた宿題について。「子ども食堂や無料塾が増えている」という記事にもやもやするのはなぜか。結局、増えているのは「なにかする」場所ばかりだからなんだろう。ごはんを食べたり、勉強をしたり。「居場所」といいながら、「居る」のではなく「する」のがメイン。それじゃ「居場所」じゃなくて「為場所」じゃん、なんて皮肉もわく。漂流教室のように「なにもしない」ことをコンセプトにしているところはあまり増えない。

子ども食堂や無料塾が不要ということではない。また、やることがあると居場所にならないというわけでもない。部活や習いごとが居場所になっているケースだってたくさんある。と、うまく分類できないところがもやもやの原因なのだが、そうだな。あえて喩えるなら栄養素だ。「食事」「学習」「遊び」は三大栄養素。身体をつくり、維持するため、毎日かならず摂らねばならない。当然、提供する人たちも多い。(学校は『完全栄養食』を目指しているのかな)

■対して「なにもしない」は微量元素だ。毎日摂取する必要はない。量もそんなにはいらない。だが、不足すると支障が出る。味覚がわからなくなり、貧血を起こす。

■「支援」はカロリーベースというか、どうしても、いま必要と思われる栄養を届ける形になる。それだけ「空腹」な人が多いということなんだろうが、そこでは摂れないものもある。と、まあ、あくまで喩え、イメージの話ですが、うっかりするとカロリーに流れる世の中で、「なにもしない」場所は微量元素を供給し、心身の調整をはかってるんですよ、という喩えで説明できてんのかな。うーむ。