漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

ミッション

■こんにちは。ボラスタ高橋です。ゴールデンウィークは祖母が入院したこともあり、早めに実家に帰りました。

■そんなわけで釧路に長く滞在することになったのですが、札幌・千歳から友人が遊びにきてくれて、「釧路の夕焼けを見たい!」と言われました。釧路は夕焼けがきれいなことで有名なようで、「ぬさまい橋」から撮った夕日はポストカードにもなるほどです。そんな釧路の夕日は個人的にも思い入れがあります。

■高校で不登校になり、部活だけ顔を出して、それでもやっぱり学校にいられなくてみんなより先に帰ったときがありました。学校から出ると、夕日で空が真っ赤になっていました。

■横断歩道を渡り、反対車線にあるバス停に向かうと、真っ赤で大きくなった夕日が真正面に見えました。所属していた高校は坂の上にあり、バス停はちょうどその坂の頂上にあります。夕日が坂のふもとを目がけてゆっくり沈んでいきます。下校のときにそのバス停から何度も夕日は目に入っていたはずですが、「この学校に来るのも最後なのに、ここから見る夕日がこんなに綺麗だなんて知らなかった」と思いました。

■まあ学校にいくのは最後かもしれないけど、夕日くらいは見に行くかもな、と思いつつ、辛い日々を思い出すきっかけになる高校のそばなんて行くわけがありませんでした。

■それから14年が経ち、友人と一緒に釧路の夕日を見る機会ができたので、ぬさまい橋を案内せず、その高校の向かいのバス停に行って夕日を見ることにしました。5月の夕日なので、少し太陽は小さく見えました。でも空が真っ赤になっている様は懐かしい感じがしました。そして不登校と紐付く自分の出来事が、自分の中で消化されている実感も沸きました。

■もうおっさんなのにこんなことでビクついてます。でもやっぱり今回も時間が解決しているのだなと思いました。