漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

姿勢方針

漂流教室の活動を説明することは難しい。不登校の子のもとへ訪問と言いながら、学校へ通っている子も利用している。「子」だけではない。20代の利用者もいる。AでもBでもCでもない、「じゃない活動」だが、あえて表現すれば「一個の人間と一個の人間がたまにおなじ時間を過ごす」活動といえる。

■人は必ず変わる。それは、そのようにできているので仕方ない。だが、役割や目的、義務感などにとらわれ過ぎると、自分だけなにも成長していないように感じてしまうときがある。また、強いプレッシャーが変化を止めてしまうこともある。そんなとき、「目的なく一緒に過ごす人」がいると、ふっと隙間が生まれる。自分が成長していることを確認したり、現状を見直す余裕ができる。利用者はもちろん、ボランティアスタッフもまた変わる。それがとても面白い。

■7団体合同のボランティア説明会でこんな話をした。あらためて見返すとボランティアになにをしてもらうか、ほとんど説明していない。ほかの団体は学習支援とか、一緒に遊んでもらう人とか具体的な業務内容だったが、俺のはなんだろう。姿勢方針演説? でも間違ったとも思わない。なにをしてもらうかじゃない。どういう人でいてもらうかが大事。それが伝わればいい。

■台風の影響か、告知の問題か、そもそも企画がいまいちだったのか、参加人数は30名弱とさみしかたっが、ボランティアスタッフ三名によるシンポジウムはかなり面白かった。録音してあるので、のちほどまとめをつくる予定。(10/8昼)