漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

地震の記録

■寝つけないでゴロゴロしていたら、家のあちこちがガタガタいいだした。直後、突き上げるような激しい揺れに襲われた。これまで経験したことがないくらい強く長い。ようやくおさまったところで電気をつけ家の中を確認する。本棚がひとつ倒れたくらいで大きな被害はなかった。テレビをつける。震源は日高、札幌は震動5。そこまでわかったところで電気が切れた。同時に水も出なくなった。

■家族、茂木さん、山田、ボランティアスタッフの安否を確認する。東の空が明るくなったころ、居間で仮眠。

■朝。まだ水は出ない。近所の様子を見に行くついでに水場を探す。近くの霊園でトイレを借りる。水もそこで汲んだ。あらためて茂木さん、山田と連絡を取り自宅待機を決める。漂着教室閉室を告知し、訪問は個々に連絡。ほかの仕事も休みになって、丸一日予定が空いた。散らばった本を片づける。

■昼前に水道復旧。ガスも出る。この時点でかなり気が楽になった。つくりおきのおかずもあるし、米もある。飲食はしばらく大丈夫だろう。足りないのは情報。スマホのバッテリーも心もとない。もらった防災グッズがあったので開けてみたが、手回し充電器はソケットが合わず、懐中電灯つきラジオは電池が入っていなかった。

■電池を求め買いものへ出る。どこの店も行列ができている。二時間ならんで電池、パン、カップ麺、お茶などを購入。それとビール。電気はまだつかない。明るいうちに晩ごはんの用意をする。買ってきた電池を入れラジオをつけた。自分たちの声以外の音が聞こえ少し安心する。ごはんを食べたらすることがない。ろうそくの灯りも悪くないが、本を読むには暗すぎる。21時に布団に入る。

■明けて今日。朝方、ようやく停電から復旧した。様子を見に事務所へ向かう。消えたままの信号がいくつか。コンビニも開いてない店舗が目立つ。星園はまだ水道も電気も復旧していなかった。今日も漂着教室は休みとする。その他もろもろの連絡を済ませ、昼過ぎに帰宅。

■今回の地震はいろいろラッキーな面もあった。過ごしやすい季節だったこと、水が止まらなかったこと、建物に被害がなかったこと。これが冬だったら、インフラの復旧が長引いたらと思うとゾッとする。備えも足りないものだらけだ。これまで災害のニュースを見てもどこか他人ごとだったと、我が身に降りかかってあらためて気づく。

■もうひとつ。原発の心配をしなくて済んでずいぶん助かった。震源地が原発から遠かったこと、原発自体稼働していなかったことで、余裕をもって対処できていたように見える。