漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

傾聴は難しい

■雲が低く垂れこめて、いまにも雨が降りそうな、でも気温も高い。土曜に雨が降って、昨日は晴れて夏日になった。そのせいか羽アリが多い。5、6月の、雨が降った数日後、湿度も気温も高い晴れた日に、女王アリがたくさんの羽アリを連れて巣別れをする。交尾を終え、翅の落ちた女王アリも何匹か見た。これから適当な場所を見つけ新しい巣をつくるのだろう。

■新人ボランティアの研修をしている。「受容」「共感」「傾聴」について説明しようと資料をまとめていたはずが、どんどん取っ散らかって収拾がつかなくなった。本に書いてあるようなことではうまくいかないケースもある。場面場面でどのようなことを考えているか視覚化しようと思ったのだけど、微に入り細を穿つものになってしまって、使いものにならないのであきらめた。

■それではと教科書通りのオウム返しができるかというと、できないんですね、これが。「やろう」と思うと肩に力が入ってしまう。あれ、こんなに下手くそだったっけなと呆れるくらい。一から見直す必要があるな、これは。

■といって脱力していればいいというものでもない。惰性が入ると、技術はとたんにダメになる。脳は常に状況、状態を意識しながら、身体は自在に動けるようになっている。居酒屋にひとり飲みに行き、酔客を相手に練習したあのときの感覚を思い出さねば。『こんにちは、メンタルフレンド』を読み返す。