■余市の訪問先へ行くため、漂流教室を出て高速道路に乗ったところで今日の訪問はお休みとの連絡が。仕方なく高速を手稲で降りて、ぶらぶらドライブしながら戻ってきました。年末も悪天候のため休みが続き、新年が明けてからもお休みが続いています。なかなか会えない。近いようで遠い余市。
■先週の三連休は全国フリースクール大会に参加すべく、東京へ行ってきました。去年の三月に参加した時は、ただ漠然と「フリースクールについて学ぼう。」「知らないことだらけなんだから、とにかく知ろう。」という気持ちで参加しました。今年も去年と同様、より多くのことを学び、身に着けようという姿勢で臨みました。
■二日目の分科会に参加した時のこと。とある参加者の質問に、私含め、その他参加者全員が首をかしげました。その人はフリースクールのスタッフになってまだ日が浅いとのこと。質問内容は、要約すると「子ども達の学校復帰に向け、スタッフはどのレベルまでの助言が許されるのか?」というもの。
■フリースクールのスタッフは、その子の生き方や道を示すことはできないし、スタッフは子ども達のなんらかの発信に気づく、あるいは、それらの発信を待つことが必要なはずです。その子にあった道を、『一緒になって』『寄り添う形で』全力でサポートする。進学等の情報提供はもちろんするけど、自分の価値観を押し付けるような形で伝える必要はない。たとえば、「学校は行ったほうが良いよ。」という考えはその人の考えであって、その価値観をそのまま子ども達に押し付けてはいけないし、逆に「学校なんて行かなくていい、戻る必要もない。」という考えを持っているスタッフがいたとしても、それもあくまでその人の考えなのだから、子どもたちに押し付けてはいけないと思うわけです。
■というわけで、上記の質問に対して私は首をかしげました。「頭っから学校復帰を子どもの最終目的にしていないか?」等様々なことが疑問に思ったわけです。でも実は、去年の3月にJDCEに参加した時の私、上記の質問と似たようなことを考えていたのです。まだ正式にスタッフになる前、訪問も始まる前、まだあまり子ども達と関わる前、漠然と「スタッフってどの程度まで子ども達のこと応援すればいいのかなー?」と、考えていました。
■それが今となっては皆と一緒に首をかしがる立場に。あれ、私っていつから考えが変わったんだろう?いつからこの質問に対して首をかしげるようになったんだろう?と、自分に少し驚きました。他にも、シンポジウムやフォーラムを聞いている時、無意識のうちに「漂流教室は〜」とか、「うちだったらきっと…」と、『漂流教室の存在』を常に考えていて、これは気が付いた時正直すごく驚きました。
■いつからこういう考えになったのか全く見当もつきませんが、今年のJDECはこういった意味で自分自身の成長を大きく感じることが出来た二日間でした。なんにも去年と変わっていないと思っていても、なんだかんだ人って成長しているものですね。山田さん曰く「漂流に染まった」そうです。そうなのかな、そうだといいな。さて来年のJDECはどんな風になるでしょうか。JDEC自体の変化も楽しみだし、私自身の変化もとても楽しみです。