■「オルタナティブ教育法」について書こうと思ったが難しい。
■なので、少し方向を変える。JDECは「日本フリースクール大会」と名前がついているが、そもそも「Japan Democratic Education Conference」の略だ。Democratic Educationの要件はいくつかあるが、最も重要なのは、
- 学ぶ者主体のシステム
- 利用者、保護者が運営に参加する
の二点だろう。ここさえ押さえておけば、暴力的な指導をする施設や営利のみを目的とする施設についての心配はほぼ要らなくなる。
■そして「オルタナティブ教育法」の目的も、Democratic Educationを普通教育として位置づける、とした方が実は分かりやすい。シュタイナー学校やブラジル人学校の関係者がシンポジストとして登壇したのは、それが主流の流れになりつつあるからでしょう。
■ちょっと驚くが、「オルタナティブ教育法」を進めるには、フリースクールが足かせになっている。なぜなら日本のフリースクールは「不登校」とほぼセットで、不登校とDemocratic Educationは隣にあるかもしれないが、別のものだからだ。
■「オルタナティブ教育法」骨子案の趣旨はほとんど不登校の記述で占められている。不登校対策のひとつは多様な学び方を保障することだろうが、多様な学び方の保障を不登校で語るのは無理がある。だって、不登校の原因は学習にのみあるわけじゃないでしょう。これは不登校対策なの? それともDemocratic Educationを普通教育として位置づけたいの?
■なので、もういっそ、JDECを「日本フリースクール大会」と呼ぶのは止めたらどうだろう。止めて、名称の通りDemocratic Educationを進めるための大会にしてはどうか。いくつかのフリースクールは離れるかもしれない。代わりに一条校が入ってくることもあるだろう。はっきりしてるのは、そういう大きな動きを生む可能性のある、重たい法案だということだ。
■そしてそこへホームエデュケーションを巡る見解の相違が加わるのだが、それはまた次回。
「オルタナティブ教育法」骨子案(↓)※pdfファイル 全15ページ
http://www.freeschoolnetwork.jp/110307Alternativekyoikuho.pdf