漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

精神の借金

■一昨日の日誌のコメント欄から。

私は、大人が醸し出したり、伝える不登校の深刻なイメージが、より子どもたちにダメ―ジを与えるのではないかと、昔から疑っています

■それは俺も思う。不登校だけじゃなくて、年金とか景気とか、大人が大変だ大変だと騒ぐ言葉のひとつひとつが、子供の未来を想う気持ちに影響を与えてると思うよ。それで将来に希望を持てといったって無茶だ。

■先週、余市で山田とやっぱりそんな話になった。確かに冷戦下で、世界には地球を七回滅ぼすだけの核がある、ボタンひとつで全てが終わる、と言われてたけど、未来を想像することはそう重苦しくはなかった。後はノストラダムスくらいかな。こっちはむしろ楽しかったし。(こういう話はちょっと宮台真司みたいでイヤだな)

■そういう「精神の借金」みたいなものはない方がいい。全くなくすのは無理だけど、余計なものまで背負わせることはない。「余計な」というのは、大人の今の不安を今後の課題として子供にぶつけること。「学力」問題で俺が眉に唾するのは、それって誰の不安なの、と思うからだ。

■「子どもの権利」というのは、子供に借金を負わせないようにしよう、というものだと思うんですよ。実際の借金も精神の借金も。


■夢で本を一冊読み終え、気持ちよく目覚めたら訪問の時間だった。慌てて訪問先へ電話を入れる。なんかズレてる。こういう日はおとなしく事務作業&お勉強。