漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

チャイルドラインのように

■市教委から2名が視察に来た。30分くらい話をして、フリースクールについて、または「漂流教室」について本当に何も知らないんだなと思った。うちを利用している子のおよそ半数は学校に行っている。そんなことは市教委との懇談のたび話してもう何年も経つのに、初めて聞いたという顔をしている。パンフの存在も知らなければ利用料も知らない。去年も視察に来てるのに。フリースクールネットのガイドブックは出すたび担当部署宛に送っているが、これも初めて見たらしい。視察内容は共有されてないのか。道理で、何度視察に来てもその後の反応がないわけだ。見に行ったなら行ったで、どこに行ってどんな様子だったか、報告のひとつもサイトに載せてもらいたい。

■市教委の中ですらこういう有様だから、まして学校、さらに家庭にはフリースクールの情報は全然いきわたってない。例えば児童相談所。例えば発達障害支援センター。福祉関係の部署は比較的情報を流してくれる。直接依頼が来ることもある。しかし、教育関係の部署ではそういうことはほとんどない。利用してる子を通じて知り合った教員が、他の不登校の子に「漂流教室」を紹介してくれたり、草の根で動きはある。しかし、それでも知らない教員、知らない保護者、知らない子供らが大半だ。個人の意識に任せっきりでは限界がある。

フリースクールといってもいろいろあって、と決まった口上を市教委は言うが、だからこうやって視察して回ってるんだろう。道教委は把握してる民間団体の一覧をサイトに載せている。いじめ、虐待を訴えるのに、チャイルドラインの電話番号を記したカードは市内の全児童生徒に配られる。同じように、学校に通えなくて困ってる子にフリースクールの情報が届くよう手配してくれ、と要望を出しておいた。ポスターを一枚学校に貼るだけでも全然違う。

■本当は話し合いなんてそこそこにして、子供らと卓球でもさせようかと思ってたんだけどな。まあいいさ。また来たときにとっておこう。

■密かに風邪が流行っているらしい。今日の冷え込みに、今シーズン初めてストーブを点けた家も多かったようだ。体調に気をつけよう。