漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

ブルーハーツ

■なんとなく仕事以外のことを書きたくなったので、ブルーハーツのことを書く。

■たまに昔の映像でブルーハーツを見る。うっかり見惚れるほどカッコイイ。何十年か後、日本を代表するロッカーとして名が挙がるのは、忌野清志郎ヒロトのどっちかだろうと俺は勝手に思っている。存在感というか色気というか、とにかくあの2人は何かで繋がっている。別格のカッコよさだ。

■そんなことを書きながら、別にブルーハーツは好きじゃない(RCサクセションは好きだけどね)。ブルーハーツがデビューしたのは確か俺が高1のときだから、いわば直撃世代だが、CDは一枚も持ってない。カラオケではたまに歌うが、有名なやつを数曲知ってるだけだ。「リンダリンダリンダ」はこの間半分だけ観た。

■今は「好きじゃない」くらいだが、前はもっとはっきり苦手だった。嫌いな先輩がファンだったからとか、ブルーハーツなんか好きじゃないと言ってファンの同級生に殴られたとか、細かな理由はいろいろあるのだが、何より歌詞が苦手だった。文系内向パンク少年には、「ドブネズミみたいに美しくなりたい」なんて歌詞が照れくさくてどうにも我慢できなかったのだ(だから、大槻ケンヂが『本当にドブネズミのように僕たちは美しかったか』と歌ったときは拍手喝采した)。それより「俺の存在を頭から否定してくれ」「吐き気がするほどロマンチックだぜ!」と毒づく方が合っていた。

■いま聴くと少し違う感想を持つ。「良い奴ばかりじゃないけど悪い奴ばかりでもない」「なるべく小さな幸せとなるべく小さな不幸せなるべくいっぱい集めよう」。矛盾を抱える歌詞がいいなと思う。同じことを松本人志近藤真彦に言ってたのを思い出し、いいなと思うと同時に笑ってもしまうのだが。「ギンギラギンにさりげなく」「天使のような悪魔の笑顔」。

■訪問先の子たちにもブルーハーツのファンが結構いる。「あなたが生きている今日はどんなに意味があるだろう」より「僕らはみんな意味がない」の方が俺はやっぱり好みだが、彼らが好きになる理由は前よりなんとなく分かる。